いまを生きる (映画の中のアドラー心理学)

金曜日は、「映画の中のアドラー心理学
今回は、映画「いまを生きる」。
先日他界したロビン・ウィリアムズ主演の作品。

こんな作品

 1959年、バーモントにある全寮制の名門進学校にやって来た新任の英語教師。破天荒な授業を通して、詩の美しさや人生の素晴らしさを説く教師に惹かれていった生徒たちは、彼がかつて学生だった頃に作っていた“死せる詩人の会”という同好会を自分たちの手で復活させる。ドラマの背景となる、初秋から冬にかけてのニューイングランド地方の風景も美しい。

映画 いまを生きる - allcinema
 1959年、バーモントにある全寮制の名門進学校にやって来た新任の英語教師。破天荒な授業を通して、詩の美しさや人生の素晴らしさを説く教師に惹かれていった生徒たちは、彼がかつて学生だった頃に作っていた“ ...

1989年の作品です。映画「ガタカ」で主演を務めたイーサン・ホークも重要な役を演じています。当然ですが、みんな若い(笑)。

ガタカ (映画の中のアドラー心理学)|人活さんのあたまのなか -Masked and Anonymous-


ガタカ 2回目 (映画の中のアドラー心理学)|人活さんのあたまのなか -Masked and Anonymous-

AppleのCMでも使われた作品

ご覧になった方も多いかな?ロビン・ウィリアムズの劇中のせりふが使用されています。


私たちが詩を読み書くのはカッコいいからではない。私たちが詩を読み書くのは人類の一員だからだ。人類は情熱で満ちている。医学・法律・ビジネス・エンジニアリングは私たちの生活に必要なものだ。しかし、詩・美しさ・ロマンス・愛情こそが私たちが生きていく目的そのものだ…

この作品の舞台は、規則の厳しい全寮制のエリート高校。生徒たちはその中で、毎日抑圧された生活を送っています。そんな時に新しく赴任してきたロビン・ウィリアムズが演じる型破りな教師。彼は「教科書なんか破り捨てろ」と言い、詩の本当の素晴らしさ、生きることの素晴らしさについて教えようとします。

とても印象的な、このシーンです。


つまらない授業、板書しなきゃ、つまみ食いをしたり、心ここにあらずだったり...。
一度は経験がありますよね?授業を受ける「目的」が見当たらないと、こうなります。やらされている、義務、将来のため...。どこに主体性が感じられるでしょう?

映画とは離れますが、ある中学生にこんな質問をされました。

中学生:「どうして勉強しなきゃいけないの?」
人活:「将来何がしたい?」
中学生:「家とかビルを建てたい」
人活:「どうやって建てる?」
中学生:「う~ん...。分からない。手で?」
人活:「うん。そう。手も使う。他には?」
中学生:「あたま。どんな家を建てるか考えなきゃ」

この後、どんな家について、延々話を聴きます。
長いので省略

人活:「じゃあ、今聴いた家を建てるにはどうしたらいい?大きさは?材料は?壊れないようにするにはどうする?etc」

思いつく限り、いろんな質問をしてみました。あたまの中のイメージを具体的にする方法が浮かばないようです。当然ですよね。知識が無いから。彼も気づいたようです。

中学生:「勉強しなきゃだね(笑)」

この後、少しアドバイスをしました。家を建てる知識だけじゃ、家は建たない。中学で学ぶことは全て役に立つ。国語、数学、理科、社会、英語、美術、体育、全て。君が友達や先生、親との会話も含め、全てね。君が本当に、将来家やビルを建てる仕事がしたいなら、今勉強する理由は分かるよね?君は目的があるから勉強するんだ。親が勉強してくれるか?家を建てるのは君だろ?勉強は君の課題。君が将来、目的を果たすためのもの。

もちろん、すぐには理解できないようだったので、対話の中で説明しました。1時間くらい話したのかな?

少しは勉強するようになったそうです(笑)。

アドラーのことば

いくつか紹介しますね。

「やる気がなくなった」のではない。「やる気をなくす」という決断を自分でしただけだ。「変われない」のではない。「変わらない」という決断を自分でしているだけだ。

できない自分を責めている限り、永遠に幸せにはなれないだろう。今の自分を認める勇気を持つ者だけが、本当に強い人間になれるのだ。

人の心理は物理学と違う。問題の原因を指摘しても、勇気を奪うだけ。解決法と可能性に集中すべきだ。

楽観的であれ。過去を悔やむのではなく、未来を不安視するのでもなく、今現在の「ここ」だけを見るのだ

「いま、ここ」でしなきゃいけないことなのだろうか?
その疑問は、やりたくないためのいい訳探しではありませんか?
子供には子供の課題が、親や教師にはそれぞれの課題があります。いずれも、本人にしかできない課題があります。子供が道に迷ったとき、代わりにしてあげることが親や大人のすべきことではありません。それは、親や大人のエゴです。親や大人の課題は、時間をかけて、共に道を考えること、自分で歩く勇気を失わないようにサポートすること。

さいごに

この作品の原題は、「DEAD POETS SOCIETY」。日本でのタイトル、「いまを生きる」は、劇中のこのせりふから。

「バラのつぼみはすぐに摘め。」ラテン語で言うなら"カーぺディエム”だ。意味が分かる者は?
「いまを生きろ」です。

その日を摘め - Wikipedia

ゾンビのように生きていたって、楽しいはずはありません。
いまを生きよう!
自分の人生を生きよう!そして、
イマを楽しもう!ということで、最後にお知らせです。

いよいよ、明日開催です。
自分でも、よく書いたと思いますが、とっても楽しかったです。
書くことが楽しいって、久しぶりかも?

イマを楽しむことを真剣に考えるきっかけをくれた主催者、関係者の皆様に感謝。
ブログで紹介してくれた方、TwitterFacebookで情報を広めてくれた皆様へ感謝。
どうも、ありがとうございました。

イベントの詳細、チケット購入はこちら↓

Knock on the DOOR~イマを楽しむライブ~ on Strikingly

ロビン・ウィリアムズにも感謝を。たくさんの作品で感動させてもらいました。
どうもありがとう!
安らかに