自分を愛する技術 (一冊の本が繋ぐご縁)

木曜日は、「一冊の本が繋ぐご縁」
今回は、「自分を愛する技術」 加藤秀視 著

前回の投稿

前回の投稿へのリンクを貼っておきます。実は、恥ずかしすぎて、この投稿自体削除したいくらいなのですが、初見と今の違いが良く分かると思いますので、あえて。

自分を愛する技術|人活さんのあたまのなか -Masked and Anonymous-

前回の投稿は、この本の本質を全く掴んでいませんでした。あまりに薄っぺらい内容に、赤面します。
では、はじめます。


こんな本

【内容紹介】
「人生を変える方法」などが書いているビジネス書が多いが、多くの人は変われない。その理由は「自己愛」がないからだ。目標達成や話し方などの「アクション」、潜在意識などの「マインド」を学ぶだけでは人生は変わらない。不良少年など「変わりたくない人」すら変えてきた著者だから書ける人生を変えるために最低限必要な「自己愛」について書く。

【著者について】
1976年生まれ、栃木県出身。株式会社創栄Group代表取締役、株式会社新明建設会長。元暴走族の異端児人材育成家。型破りな育成手法により、少年院を出入りする非行少年少女や問題を抱える親子など約1000名と直接関わり、愛と希望に繋ぐ。複数のビジネスを同時に経営する事業家としての側面も持ち、10年連続増収増益、100億企業の顧問、事業コンサルティング、研修など活動は多岐に渡る。
2011年の震災においては震災2日後には現地に入り、物資支援100t以上、炊き出し10万食以上もの支援を行なった。現在はビジネスと社会活動の融合を図り、悲しみを減らし喜びを増やす、真に社会に貢献する事業を行なう傍ら、講演会で全国を回り、年間1万人を超える人々に「人はいつからでも変われる!」というメッセージを伝えている。
<受賞歴>
2009年青年版国民栄誉賞人間力大賞」受賞2009年人間力大賞準グランプリ受賞文部科学大臣奨励賞受賞衆議院議長奨励賞受賞2012年社会貢献者表彰受賞

人材育成アーティスト 加藤秀視


動画を2本

私の想いの前に、著者、プロデューサーの想いをどーぞ!

まずは、著者の加藤秀視さんのインタビューから



続いて、加藤さんとこの本をプロデュースした長倉顕太さんの対談。
1時間を超える、全編バージョン



2014年のマイベスト2

まだ9月なのですが、間違いないでしょう。1冊目は、アドラー心理学ブームを起こした43万部を超えるベストセラー本の「嫌われる勇気」。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え/ダイヤモンド社
¥1,620
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そして、もう1冊がこの本、「自分を愛する技術」。10万部を超えるベストセラー。

自分を愛する技術/徳間書店
¥1,404
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共通点があります。ひとつは対話形式、もうひとつは自分を愛すること。対話形式の良さは、いわゆる自己啓発書とは異なり、ひとつの物語になっているので集中しやすいこと。対話のなかから答えを見つけるというのは、普段多くの人が行っていることです。(ですよね?)
違うという方は、自分と向き合うこと、自分と対話することを避けているか、対人関係に問題を抱えているのかも?と疑ってみてください。

読みやすいということは、読者層が拡がります。自己啓発書は垣根が高いです。10代の若者はなかなか手を出しません。難しいのでは?というイメージがあるのでしょう。どちらの本も、中学生くらいから読めるのではないでしょうか?イメージとしては、「もしドラ」のような感じです。

アドラーは幸せには3つの要素があると言っています。

幸せの三要素は、自分自身が好きかどうか。よい人間関係を持っているかどうか。そして、人や社会に貢献しているかどうか。

アドラーの言う幸せの三要素のうち、自己愛についての解説がこの本。アドラー心理学を元に書かれたものではありませんので、誤解のないように。

さて、本書にこんな記述があります。

自己愛は人間にとって最も根源的な力の源だ。全ての活動の基本であり、自信や他者への信頼を作る基盤となるものだ。

全ての活動の基本になる自己愛。自分と真剣に向き合った結果得られる「感覚」です。この感覚を、「知る」と表現していますが、まさに!です。昨日の投稿で書いていたのが、この「感覚」です。体感しないと、本書で描かれる第3の領域「セルフラブ」の感覚は分かりません。他者から与えられるものでも、本を読んで得られるものでもありません。様々な人との関わり、自分と向き合うなかで「知る」感覚です。

自己啓発書の多くは、行動を促すための考え方について書かれています。読み、考えそして行動させるという手法です。この、「考え」というのが曲者で、人は、「やる」という考え方以上に、
「やらない」という考え方に支配されています。実は、人は、変化を好みません。現状のまま、安定を求めます。「変わりたい」といいながら、実際は「変わらない」選択をしているのです。

本書は、「考える」ではなく、「感じる」に焦点をあてます。自己愛によって湧き上がる、熱いなにかが行動のエネルギーになります。多くの人は、誤った想念に支配されています。誤った想念により、自ら可能性を小さくしています。

告白

この本が発売されたのが6月。前回の投稿は、発売されてすぐ購入し、読んだ感想でした。文字を追い、考え、感動した。いつもの読書と同じ方法で読んでいたんです。結果は、あの投稿です。数年前、自己愛について考えざるを得ない状況に追い込まれたことがあります。でも、その時は逃げました。自分と向き合うことから逃げました。この2ヶ月、「いま、ここ」について、「自分と向き合うこと」など、「自分を愛するってなに?」という疑問を持ちながら過ごしました。

感じ、考えるを日々繰り返しながら、その時は突然やってきました。そのことを書いたのが、昨日の投稿です。

エネルギーを感じる (シンプルライフのすすめ)|人活さんのあたまのなか -Masked and Anonymous-

自己啓発本を読んで、どれだけの人が本当に成功したんだろう?「癒し」の本を読んで、どれだけの人が本当に癒されたのだろう?本当には、本書で言うところの「知る」を指します。読んで考えただけなんじゃないでしょうか?あなたの心に質問してみてください。

同じ場所にいませんか?って。

著者の加藤さんの様な境遇ではありませんでしたが、「愛」を知らずにというか、分からずに生きてきました。ごく平凡な家庭です。この本の主人公とよく似ています。でも、分からんものは分からんのです。愛されたり、愛する実感がわかないまま生きてきました。こみ上げる熱い想いもないまま、自分と真剣に向き合うこともなく。違和感や生きづらさを感じながら、自分と向き合うことをしないという、クソな生き方でした。

もがき続け、愛を「知る」ことができました。自分の可能性も。やりたいこと、やれることも。
今、とても幸せです。
こんなクソ男に向き合い続けてくれた相棒に感謝。

ということで、この本は読んでしまうと、私と同じ間違いを犯します。感動するいいお話でしたとか、自己愛についてよくまとまった本という認識で終わってしまいます。

「心を解き放て」
「 速く動こうと思うな、速いと知れ」
そして、「Don't think, feel」

読みながら考えるのではなく、心の声と対話してください。
知ったとき、あなたは変わります。
変わらざるを得ないはずです。
溢れ出る幸せな感覚に包まれます。


明日紹介する映画は「マトリックス」にすれば、より分かりやすいのですが、やめました。
観た事のある映画のなかで、「知る」感覚に一番近い作品を紹介します。